発達障害の治療④ — 文字数カウントデバイス

 発達障害は依存症という持論について、以前は「発達障害の症状を抱えている人の何割かがこれに当てはまるだろう」と考えていたが、今は全体がこれに当てはまると考えている。全体とは当事者のことだけではなく「全人類」のことだ。

 依存症は脳の性質として遺伝する。それは言葉の依存症も例外ではないと考える。仮に別の原因だとしてもこの言葉を要因とする依存症状は抱えてしまうし、そもそもこの考察では人格自体が依存症の副産物という解が得られている。私は「現代では発達障害者しか生まれてこない」と、それくらい大胆に考えてもいいとさえ思っている。

 特に依存性を煽るコンテンツが大衆化しやすい先進国では、発達障害診断を受ける人が多いはずである。中でも日本は単語数や語彙数がかなり多い国なので、発達障害の割合は世界上位に入るはずだ。

 この考察がこの先、発達障害論の常識になるのか、ネットの片隅に設置された異端論のまま終わるのか、それはわからないが、いずれにせよ「言葉の依存症状の対策」は各個人が行えばいいものではなく、社会全体で取り組むべき問題だと言える。

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 しかし、この社会は言葉からつくられている。「言葉を使うな」は無理なのだ。
 そこで現代技術でも可能な対策として考案したのが「文字数カウントデバイス」である。

 これは「自分の言葉」と、「聞いた声」や「読んだ文字」、「思考で用いた言葉」などを文字数や秒数でカウントしてくれるデバイスである。形状はなんでもいいが、首周りについていても不自然ではないものがいいだろう。例えばネクタイやブローチなどなど。目の動きを追うとなればメガネやコンタクトレンズのようなものが正解かもしれない。

 これを装着して活動し、限界値になったらその日の労働はそこで終了、ということだ。その値は個人によって差があるだろう。

 その場にいたことにより聞こえてきた雑談などの声は、脳波の動きなどでカウントするべきかどうかを判別できると思う。その判定機能の性能次第では、同じ文字数でも会話内容の違いによる負担の大小も数値に表せるだろう。「こんにちは」と「ばかやろう」は同じ文字数でも脳が受けるストレスに違いがあるはずだ。

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 このデバイスは「アルコール検知器」からヒントを得た。酒を飲んだのか、酔っているのか、その判断基準としてこの社会では検知器を使い、その値が証拠になる。これが常識として浸透している。

 ならば言葉の使用量も数値で計測し、その値を基準に社会的判断をすればいいと考えた。

 デバイスを作ることは可能だと思うが、課題はある。「言葉の依存症対策」を基準に一日の許容文字数を決めるとしたら、恐らくすごく少ない。

 私が回復域を維持したまま勤められた警備の仕事では、一日の使用文字数は「自分の声」と「聞いた言葉」の範囲で言えば、3000文字程度が平均だった。職場での会話や妻との会話を合わせた使用量だ。ほとんど喋る必要がない現場だともっと少なくなる。

 もしこれが大多数に共通する理想の基準だとすると、オフィス業務は朝のメールチェックだけで業務終了、ということになってしまう。それでも、精神科の患者数が年々増加傾向にある現実を考慮すると、私にはこれが大袈裟な値だとは思えない。

 依存症の末路は、自殺しかないからだ。



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