人格意識のとらえ方④ — 海辺モデル(浸水)

海辺モデル(浸水)

 海辺モデルの「浸水」とは、「自分」と「社会性」が「脳」の影響を持続的に受けている状態のことであり、平常時が感情的だったり衝動的だったりする状態である。
 異常な状態であり、平常心と誤認しやすいので注意が必要である。

 

浸水状態の例

  • 会社で上司に怒られるから辛い、誕生日プレゼントが楽しみ、人生が辛いなど、不安や期待、喜びや悲しみ、希死念慮といった強い意識が持続している状態。
  • うつ病や統合失調症などの精神疾患を抱えた状態。
  • 発達障害者のように、生まれつきか幼児期の頃から脳の衝動性が強い状態。

   ◇ ◇

 浸水状態について考察する際は、津波の後に陥る場合と、生まれつき浸水していた場合があることを想定しなければならない。

 例えば平均的な社会性を習得している定型発達者が、仕事での大きなミスなどをきっかけに鬱病になった場合は、「津波の後に陥った浸水状態」だと考える。

 子供の頃に受けた虐待などの影響で発達障害に陥った場合も、「津波の後に陥った浸水状態」だと考える。

 ただ、依存症状が強く遺伝していたケースは、「生まれつき浸水状態」だったと考えられる。

   ◇ ◇ 

 浸水状態は津波と同様に自分と社会性が麻痺し、意識の主導権が脳の衝動性に奪われている状態にあるが、津波との違いはこれが一過性ではなく長期持続していることにある。

 浸水も時間経過と共に引いていくものだが、この社会で生きている限り衝動性が否応無しに煽られる為、一度この状態に陥ると定型発達も非定型発達も関係なく、回復することが難しい。

 特にこの当事者は言葉を使うだけで症状が悪化してしまう為、浸水状態のまま一生活動して生涯を終える者がほとんどである。



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