発達障害の正体は依存症① — 衝動性と麻痺、遺伝について

 私は長年の考察の末、発達障害の正体は依存症の類であると結論付けた。
 依存症といえば、アルコール依存なら酒、ニコチン依存ならタバコ、ギャンブル依存ならギャンブルが要因となる。

 では発達障害の依存要因とはなにか?

 それは「言葉」だと指摘する。言葉を読む、見る、話す、聞く、聞こえる、思考で使う等々、脳が〝言葉を使う〟毎に症状は悪化すると考える。

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 ギャンブル依存症と「金銭感覚の麻痺」がセットになるように、依存症の症状は「衝動性」と「麻痺」の両面からとらえられる。

 依存症と聞くと、その当事者の表面にあらわれる衝動性、「なにかがやめられない様子」ばかりにフォーカスされるが、それは麻痺の観点を見落としているからだ。普段はできる動作や選択ができなくなっている特徴にも注目するべきである。

 発達障害も同様に、症状とされる特徴を衝動性と麻痺に分けて考えられる。例えば当事者の特徴としてよく挙げられる「関心の偏り」は、依存症の衝動性としてあつかわれる「なにかがやめられない様子」そのものであり、普段は機能している「他への関心や注意」が麻痺しているという見方ができる。

 ケアレスミスや奇異なコミュニケーション、習得力の低さも依存症の「麻痺」としてあつかうことで、症状の輪郭が見えてくる。

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 発達障害を依存症として扱うことにより、その発症機序に遺伝の可能性や出生後の環境を積極的に取り入れることができる。

 遺伝により依存症状特有の衝動性の強まりやすさを引き継いだ状態で生まれてきた、あるいは幼少期からその依存症状が常態として定着してしまう環境で育った。その境遇が解消されないまま歳月を重ねて活動したことにより、様々な能力の獲得機会を失いながら、今日も脳の衝動性と麻痺に振り回される人生を送っている。

 それが現代の発達障害者であると私は考える。

 対して、俗に言う普通の人、定型発達とは、それらの境遇に陥らないまま活動できている人のことだと考えられる。

 

 

 すなわち、人間の人格意識とは、依存症状の産物なのである。これを発達障害考察の基礎として私は提唱する。



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