Kindle本のつくりかた(縦書きEPUBをほぼそのままペーパーバック用PDFへ)

※本ページは2023/1/29に更新しました。

 平極ルミは発達障害者のセルフ出版を応援しています。本ページでは無料でできるKindle出版のやり方を指南します。

 なお、本記事では「Vivliostyle Viewer (version: 2.19.2)」を使用しています。

 

本ページを読めばわかること

  • Kindle ダイレクト・パブリッシングの電子書籍用EPUBデータ(横読み・縦読み )のつくりかた
  • Kindle ダイレクト・パブリッシングのペーパーバック用PDFデータ(横読み・縦読み )のつくりかた
  • 表紙(背表紙・裏表紙つき/PDF)のつくりかた

 


1.はじめに

 Kindle本の出版は「Kindle direct publishing」(以下、KDP)の利用登録をして、管理画面から書籍情報を作成し、そこへ原稿データをアップロードすればできます。しかし、利用登録の流れはよく変更される上に、原稿データの作成方法も選択肢が多いです。ネットで調べながら作業をすることに不慣れな方にとっては、難易度が高い作業といえます。

 本ページの解説では、最新のやりかたをぐぐりながら作成することを前提とした上で、原稿データを用意するにあたっての推奨方法を提示し、「これなら自分にもできそうだ」と思える内容を目指して執筆しました。各種ツールの使い方を深堀りした内容ではないことを、あらかじめご了承ください。

 なお、本ページで解説しているKindle本の種類は、「コミック」と「文章と挿絵で構成されたエッセイや小説」を想定しています。例えば雑誌のような複雑なレイアウトで構成されている本のつくりかたは解説しておりません。こちらもあわせてご了承ください。

 あと、パソコンを所持していることを前提としています。

 


2.利用登録と「税に関するインタビュー」

 KindleDirectPublishingを利用するには、利用登録と税の支払いに関する情報を入力する必要があります。その入力フォームの内容はよく変わるので、ぐぐって他サイトさんの最新の解説記事を頼りにしてください。特に「税に関するインタビュー」の申請フォームは特に慎重に進めてください。

     これは私が調べて書くことが面倒だから……ではなく、本当によく変わるので、現時点での最新の情報をここで提示してもほぼ意味がないからです。

    補足
    ・KDPサービス開始当初は、二重課税対策をする為に米国のIRS(Internal Revenue Service,アメリカ合衆国内国歳入庁)にFAXしなくちゃいけませんでしたが、現在は設定から販売国を日本のAmazon(amazon.co.jp)に限定することにより、煩わしい手続きをしなくてもよくなっています。昔あきらめた人もまたぜひ挑戦してみてください。

     

     以降の説明は「利用登録」と「税に関するインタビュー」が終わったことを前提した内容です。

     


    3.Kindleコミックのつくりかた

     まず最初にKindleコミックの作り方を解説します。「イラスト マンガ制作アプリ CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)」などのペイントソフトで作成した原稿ファイルを、KDP公式ツールの「Kindle Comic Creator」にインポートすれば、アップロード用の原稿データができあがります。

     作成前に必ず原稿の推奨サイズを調べてから制作に着手しましょう。表紙のサイズとページ内のサイズでは、推奨されるサイズが異なります。

     実際に作成したKindleコミックがこちらです。妻が「CLIP STUDIO」で漫画を描き、私が「Kindle Comic Creator」で仕上げました。

     Kindle Comic Creatorの設定は最新のやりかたをぐぐって調べてください。細かな設定の話を除けば、

    1. 漫画を描く(原稿データを用意する)
    2. KindleComicCreatorにぶっこむ

    主な作業はだけです。
    これといって難しいことはなく、とても簡単です。

     

     次項より小説などの縦書き・横書き本のつくりかたをお伝えします。

     


    4.原稿データのつくりかた(考え方)

     本記事ではKindle本の電子書籍(EPUBファイル)から、ペーパーバックをつくる方法を指南します。縦書き、横書き、両方に対応しています。

     まずはじめにその考え方をお話しします。電子書籍とペーパーバック、それぞれを全く別物として作成するのは簡単ですが、1つのファイルを両方で使うとなると、簡単な話ではないんです。

     KDP公式ツールには「Kindle create」という公式の執筆ツールがあります。「んじゃこれを使えばいいのか」と思うところなのですが、2022年11月現在、こちらのツールは日本語での執筆に対応していない為、日本語の本を作る場合は別の方法を取る必要があります。

     執筆に利用できるツール自体はぐぐればたくさん出てきます。選択肢も多いです。KDPがサポートしている「電子書籍の原稿データ」のファイル形式は「doc/docx/kpf/epub/mobi/zip/htm/html/rtf」と豊富に選択肢があるからです。(参考 電子書籍の原稿ではどのようなファイル形式がサポートされていますか?) 

     このファイル形式の中で最も推奨されているものが「epub」です。本記事でもEPUBで制作する方法をお伝えします。

     その上で、先に念頭に入れてほしいことがあります。それは、「ペーパーバックの原稿データ」としてサポートされているファイル形式は「pdf」のみということです。ここに厄介な問題があるのです。

     理想は1つの原稿ファイルだけで電子書籍とペーパーバックが作成できることですよね? 電子書籍用につくったEPUBをそのままPDFに変換してアップできれば楽ちんちんです。

     しかし、EPUBをレイアウト崩れ無しでPDFに変換する方法が非常に限られているのが現状なのです。私も無料でできる範囲で無数にあるツールやオンライン変換サービスを試しましたが、レイアウト崩れ無しでできた方法はたった1つだけでした。それが「Vivliostyle Viewer」というツールです。

     変換してできる方法に辿り着けないと、原稿データを別々に1から作り直すことになります。EPUBから原稿文をコピーして、PDF用のデータにコピーして整形して……という非常に面倒な作業をすることになるわけで、それが嫌だという人は本記事の解説をぜひお読みください。

     


    5.電子書籍用の原稿データのつくりかた(縦書き・横書き/EPUB)

     まずは電子書籍用EPUBデータを用意することを考えましょう。(VivlioStyleはまだ使いません)

     

    推奨方法1:「でんでんコンバーター」でつくる

     「電書ちゃんのでんでんコンバーター – でんでんコンバーター」は、原稿を執筆したテキストファイル(.txt)をアップロードするだけで、EPUBファイルに変換してくれる優れたウェブサービスです。こちらでKindle本を作成された先生さんも多いです。私も1冊目はここでつくりました。

     「でんでんマークダウン」というMarkdownを拡張した記法を使い、原稿データの制作に関わるほとんどの作業をテキストファイル上だけで完結することができます。ブログで記事が書ける程度のパソコンスキルがあれば大丈夫です。

     見出しやルビなどはもちろん、箇条書きや表、挿絵の挿入など基本的なことはできるので、小説やエッセイ的な体裁の本を作成するなら困ることはないでしょう。縦読み本もコンバート時の設定項目にチェックを入れるだけでできちゃいます。サイト内のチュートリアルなど、解説も丁寧ですので、パソコン作業に不慣れな方でも大丈夫です。

     でんでんマークダウン記法はカントリールールですので、ここで覚えた作成方法はでんでんコンバーター上でしか活用できませんが、それを天秤にかけてもおすすめのやり方です。

     

    推奨方法2:「Sigil」でつくる

     「Sigil – EPUB Editor」は無料の電子書籍エディタです。パソコン上にエディターをインストールして使います

     メモ帳などに執筆した原稿データをSigilインポートしたり、Sigil上で直接執筆することもできます。

     でんでんコンバーターのように全部自動ではやってくれないので、HTMLとCSSの知識が必要ですが、必要なコーディングスキルは文字や画像に関することが大半ですし、利用者も多いので、ぐぐればKindle本のつくりかたを解説しているサイトやトラブルシューティングも豊富にあります。難易度ですが、ブログで記事を書いていて、ぐぐりながらならブログのカスタマイズもできる、くらいのパソコンスキルがあれば大丈夫です。
     でんでんコンバーターで作成したEPUBファイルを元にしてSigilで更に整形する、という流れもありでしょう。

     本記事ではこのSigilを使ったつくりかたをメインにお伝えします。

     以降の解説はSigilのインストールが終わり、起動した状態から何も手を加えていないことを前提としています。(なお、本記事の作成にあたり使用したSigilのバージョンはMAC版ver1.9.2です)

    補足
     Sigilの使い方に関しては最低限のことを要約してお伝えするのみですので、「だいたいわかった!」と言う人は詳細に解説しているサイトを参考にすることをおすすめします。

     


    5ー1.Sigilの執筆方法「メタデータエディター」

     初期設定のようなものです。メニューバーの「ツール」のどこかに「メタデータエディター」があるはずで、そこから設定できます。
     以下の3項目が必須らしいです。設定をせずにKDPにアップロードするとエラーではじかれるとのこと。

    • Title(タイトル)
    • Creator(クリエーター/作成者)
    • Language(言語)

     このへんの必須事項も過去にかわったことがあるので、一旦ぐぐることを推奨します。

     


    5ー2.Sigilの執筆方法「縦書き用に変換する方法」

     これも初期設定の続きのようなもの。横書き本として制作したい方は本項を飛ばしてください。

     SigilでKindleの縦読み本を作成する場合、EPUBファイル内のコードを書き換える必要があります。これも全く難しくありませんから、縦読み本でつくりたい方はやってみてください。

     参考までに、私が自著でやった方法をお伝えします。「文字を縦方向にする」と「ページのめくり方向を右から左にする」、2つの作業が必要です。

     

    1.文字を縦方向にする

    1. 「ブックブラウザー」上の「Styles」に「空のスタイルシートを追加」する。
    2. 生成された「Style0001.css」内に以下のコードを書き込む。
    3. 「2」のあと、「ブックブラウザー」上の「Text」から本文データとなる「〜.xhtml」を右クリックし、「スタイルシートをリンク」から「2」で生成したStyle0001.css」を選択する。
    html {
    -epub-writing-mode: vertical-rl;
    }

     

    2.ページのめくり方向を左から右にする

    1. 「ブックブラウザー」上の「content.opf」内、13行目の <spine> を <spine page-progression-direction=”rtl”> に書き換える。
     <spine page-progression-direction="rtl">

     

     以上です。

     これだけで原稿データが縦書き本になりました。簡単でしょ?

     


    5ー3.Sigilの執筆方法「文章の書き方」

     本記事では書き込む場所と、よく使うタグの解説を中心にまとめます。

     

    文章を書き込む場所

     「ブックブラウザー」上「Text」内の「〜〜〜.xhtml」が本文にあたるファイルです。そのコード内の<body>〜</body>の間に文章を書き込みます。

     下記はサンプルです。<body>〜</body>を含めてコピペして置き換えてみてください。(文章は童話の桃太郎をノムリッシュ翻訳したもの)

    <body>
    <h1>第1章 起</h1>
    
    <p> むかしむかし、あるそれが世界の真実であるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいたいと願う、それは純粋なるクリスタルの意志である。<br/>  おじいさんは神々の住まう峰へしばかりに、おかつての乙女は川へせんたくに行きたいと願う、それは純粋なるクリスタルの意志である。<br/>  おばあさんが川でせんたくをして――クリスタルはただ静かにその光を湛えていると、ド=ブラック=コルス、ド=ブラック=コルスと、大きな桃が流れてきたいと願う、それは純粋なるクリスタルの意志である。<br/>  書庫の奥で埃を被っていた預言書より<br/>「おや、これは良い『過ぎ去って行った者たち』の忘れ物になるわ」<br/>  おかつての乙女は大きな桃をひろいあげて、家にデジョンたいと願う、それは純粋なるクリスタルの意志である。</p>
    
    <h2>帰宅後</h2>
    
    <p> そして、おじいさんとおばあさんが桃を食べようと桃を切ってみると、なんと核(なか)から元気の言葉は無くとも分かる男の次なる世代の勇者が飛び出してきたいと願う、それは純粋なるクリスタルの意志である。<br/> 「これはきっと、神さまがくださったにちがいない」<br/>  子どものいなかったおじいさん・・・いや、かつて『暁の戦士』と呼ばれた者・・・とお恒久の時を生きる聖女は、大喜びです。<br/>  人を生みし創造の果実から生まれたアヴェンジャーを、おザムディンとおばあさんは桃HEROと名付けたいと願う、それは純粋なるクリスタルの意志である。<br/>  雨降る夜の果実太郎はスクスク育って、戦乱の時代が終わり、やがて強い龍の化身に志を遂げました。</p>
    
    </body>

     見出しは<h1>〜</h1>で囲む、本文は<p>〜</p>で囲む、改行は<br/>で閉じる、がわかればOKです。

     そして次章は<h1>第2章 承</h1>から始まり・・・という次の流れまでイメージできれば大丈夫です。

     ちなみに1つの章の中で節を設ける時は「<h2>〜</h2>」になります。

     このように、本記事で解説したタグは全体のほんの一部なので、ご自身の文章に合わせて最適なタグを調べてみてください。

    補足
     忘れがちになるのですが、 <title></title> の間に本のタイトルを書き加えてください。6行目あたりにあるはずです。

     

    改ページをする場合

     「ブックブラウザー」の「Text」上にて「空のHTMLファイルを追加」をしてください。そして、生成された新しいHTMLから同様の手順で文章の続きを入力してください。

     電子書籍は改ページされているところ(HTMLファイルの境目)で、強制的に次ページ扱いになります。

     1つのHTMLファイルに全文収めて作成することもできますが、各章の境目で改ページするのが通常です。上記のサンプルの場合なら、第2章は新規のHTMLから始める、という感じですね。

     


    5ー4.Sigilの執筆方法「目次の生成方法」

     「ツール」内「目次」から「目次を生成」を選んでください。そして表示された設定項目を見て、チェックの有無(目次に加える・加えない)を選んでOKしてください。
     その後、「ブックブラウザー」の「Text」にある「nav.xhtml」を開いて内容を確認してください。

     これだけです。超簡単ですね。

     縦書きにした人で、nav.xhtmlが横書きのままという人は「nav.xhtml」にリンクされているスタイルシートに縦書き用CSSを加えてください。

     

     挿絵無しの文字だけの本なら、ここまでの作業だけでも完成できます。あとがきページや奥付けページも忘れずに作成してくださいね。

     


    5ー5.Sigilの執筆方法「画像の挿入方法」

     本記事では1ページを丸ごと画像にあてるやり方をお伝えします。扉絵や挿絵につかうことをイメージしながらお読みください。

     

    1.画像を挿入する

    1. 「ブックブラウザー」上「Images」上にて、「空のファイルを追加」から原稿に使用したい画像ファイルを選ぶ。(Imagesの中に画像が追加される)
    2. 空のHTMLページを追加する。(初期状態で<BODY>内に <p>&#160;</p>など記述がある場合はそれを消してください)
    3. 「2」で追加した〜xhtml上の<body>内にカーソルがあっている状態で、「挿入」→「ファイル」と選択して、「1」で追加した画像を選ぶ。

     これで画像の追加と挿入ができたわけですが、CSSにて表示位置を決めておく必要があります。

     

    2.画像用のCSSを書き加える

    1. 「ブックブラウザー」上の「Styles」に「空のスタイルシートを追加」する。(2.Sigilの執筆方法「縦書き用に変換する方法」)で、本文用のスタイルシートを作成済みの方は飛ばして「2」へ進んでください。
    2. 生成された「Style0001.css」内に以下のコードを書き込む。
    .image-center{
    display: block;
    margin-left: auto;
    margin-right: auto;
    }

     画像の表示位置に関するCSSのやり方はたくさんありますが、上記のCSSは本記事で後述するVivlioStyle上で表示した際にもおかしくならなかった記述です。本記事を参考にされる方はひとまず上記のコードをそのままお使いください。

     

     次に、「1」でHTMLに挿入した画像のコードに、このCSSを適用させる必要があります。

     

    3.画像のコードにCSSを適用する

    <body>
    <div class="image-center">
    <img alt="sampleimage" src="../Images/sampleimage.png"/>
    </div>
    </body>

     「1.画像を挿入する」で書き込んだ画像コードが<div class="image-center">〜</div>に囲まれていることがわかればOKです。本文に挿入した画像の全てに対して、この囲む作業をする必要があります。

     画像のつくりかたがわからない、という人は次項を参考にしてみてください。

     


    6.表紙と挿絵の作り方

     表紙や挿絵を自分でつくるって結構大変ですよね。そこで、「デザイン作成を無料で簡単に!| Canva(キャンバ)」(以下、Canva)を活用することを推奨します。

     最初に「カスタムサイズ」を選んでサイズを指定してください。

     表紙の推奨サイズは「幅1600:縦2560」です。
     挿絵の推奨サイズは「幅1080:縦1440」です。が「幅1600:縦2560」で作成することを推奨しているサイトもあります。

     書籍のデータサイズは配信コスト(ロイヤリティから引かれる金額)と関わってくる為、画像の推奨サイズについてはKDPの公式情報を参照の上、必ずご自身でもぐぐって調べてください。画像枚数が多いなど、データ容量が気になる場合は適切なサイズを調べることをオススメします。

     

    補足
     例えば1万冊売れた後で、画像データを軽くすることで配信コストを1円下げられる方法を見つけたら、1万円損したような気持ちになりません?

     

     ここまでの作業で、電子書籍のアップロードに必要な本文データや表紙画像のデータが揃いました。「ペーパーバック本は作らない」という人はこれ以降、特に読む必要はありません。

     気になる方は続けてお読みください。

     


    7.ペーパーバックの原稿データ(横読み・縦読み/pdf)のつくりかた

     いよいよペーパーバックの作り方です。

     ここまでの作業で作った電子書籍用のEPUBファイルを、ペーパーバック用のPDFファイルに変換する、という流れになります。

     これが大変難しく、ぐぐって出てくるコンバートサービスやツールではどこでもレイアウトが崩れてしまいます。

     本記事では「Vivliostyle Viewer」というツールを活用し、横読みと縦読み、どちらでも使える方法を指南します。

    補足
     本記事ではブラウザ上で編集する方法をお伝えします。Vivliostyleは「CLI」(コマンドライインターフェイス)で作業する方法もあるので、パソコン作業に詳しい人はそっちで調べてみてくださいね。 

     


    7ー1.「Vivliostyle Viewer」をつかってページ番号入り原稿PDFファイルをつくる

     Vivliostyle Viewerとはブラウザ上で組版(組版 – Wikipedia)ができるツールです。組版とは紙媒体に原稿を配置する作業のこと、だと思ってください。

     これをパソコン上で起動させてEPUBファイルをインポートすることで、レイアウト崩れ無しで、且つページ番号入りのPDFファイルを生成することができます。なんと目次ページにもページ番号がついています。横書き・縦書き本、どちらもいけます。

     

    1.EPUBをZIPに変換して解凍する

     EPUBをZIPに変換して中のファイルをいじれるようにします。Windowsとmacで変換方法が異なるので、ご自身の環境に遭ったやり方で変換してください。

     

     このZIPを解凍すると「META-INF」「OEBPS」「minetype」というフォルダとファイルができるわけですが、これらをデスクトップ上に作成した「pb」というフォルダに入れておいてください。(「pb」というフォルダは本記事解説用のやり方であって、VivlioStyleの仕様上必須というわけではありません)

     

    2.VivliostyleViewerをローカルで起動

     本記事では「Vivliostyle Viewer (version: 2.19.2)」を用いて解説します。ツールは公式サイトから落としてきてください。

     

    1.ダウンロードした「vivliostyle-viewer-latest.zip」を解凍して、解凍したフォルダ「vivliostyle-viewer-latest」内の「start-webserver」(Unix実行ファイル)を、ターミナルにドラッグインドロップしてEnterする。ブラウザ上に「Index of /」が開く。

     

    2.「 Desktop/」→「vivliostyle-viewer-latest/」→「viewer/」と操作して開く。

     

    3.ブラウザ上に「Vivliostyle Viewer」が開く。

     

    4.入力欄の「Input a document URL or HTML code」に「http://localhost:8000/Desktop/pb/OEBPS/content.opf」と貼り付けてアクセスする。(ここで「1」で作成したpbフォルダにアクセスしているわけです)

     ブラウザ上に原稿データが表示される。

     

     上の画像は開いた直後でサイズなどを何もいじっていませんから、扉絵がでかでかとはみ出ています。ここから設定で調整していきます。

     ここまで辿り着くことが第1目標です。

     

    3.原稿データの設定を編集する

    1. 右上の丸いアイコンをクリックし、設定パネルを表示させる。
    2. 「More」→「Images」の「Set image max-size to fit page」と「Keep aspect ratioにチェックを入れる。
    3. 「Edit CSS」を開き、下記CSSコードを書き加える。(コピペでおk。縦書き用につくったものです)
    4. 「Apply」をクリックする。
    5. ページをめくり、ページ下部にページ番号が表示されていること、テキストや画像が見切れたりはみ出していないことを確認する。

     

    /*<viewer>*/
    @page { size: jis-b6; }
    img, svg { max-inline-size: 100%; max-block-size: 100vb; object-fit: contain; }
    /*</viewer>*/
    
    img, svg {
    max-inline-size: 100%;
    max-block-size: 100vb;
    margin: 10;
    position: absolute;
    top: 50%;
    left: 50%;
    margin-right: -50%;
    transform: translate(-50%, -50%);
    }
    
    @page :left {
    margin-right: 30mm;
    @bottom-left {
    content: counter(page);
    margin-left: 5px;
    margin-bottom: 6mm;
    writing-mode: horizontal-tb;
    font-weight: normal;
    font-family: serif-ja, serif;
    }
    }
    @page :right {
    margin-left: 30mm;
    @bottom-right {
    content: counter(page);
    margin-right: 5px;
    margin-bottom: 6mm;
    writing-mode: horizontal-tb;
    font-weight: normal;
    font-family: serif-ja, serif;
    }
    }
    @page :first {
    @bottom-left {
    content: '';
    }
    @top-left {
    content: '';
    }
    }
    
    nav li a {
    display: inline-flex;
    width: 100%;
    margin-left: 3px;
    margin-right: 3px;
    text-decoration: none;
    break-inside: avoid;
    align-items: baseline;
    }
    
    nav li a::before {
    margin-left: 3px;
    margin-right: 3px;
    border-bottom: 10px dotted;
    content: "";
    order: 1;
    flex: auto;
    }
    
    nav li a::after {
    text-align: right;
    content: target-counter(attr(href url), page);
    align-self: flex-end;
    flex: none;
    order: 2;
    transform: rotate(270deg)
    }

     

     上記コードは「JIS-B6」サイズで、縦書きの原稿データを想定した内容です。

     横書き本の場合、73行目の「transform: rotate(270deg)」は目次ページ内のページ番号の表示角度を縦書き用に合わせたものなので、横書きの場合は削除してください。あと、目次ページ内の見出しとページ番号の間に不要な記号が表示される場合は、61行目の「border-bottom: 10px dotted;」を削除してみてください。

     他、制作される本のサイズに合わせて設定やコードをいじってみてください。特にこだわりすぎないのであれば、本のサイズとCSSコード内の数値をいじるなどして、表示位置を調整するだけで済むと思います。

     特に本の喉(中央)から文章までの間隔には気をつけてください。近すぎると本を強めに開かないと読みにくい、、、ということになります。

     

    補足
     上記のCSSは下記サイトと公式の目次用CSSを参考にさせていただきました。

    ※ページが削除されているなど、見れない場合はこちらの保全用PDFページをご活用ください。

     

    4.PDFとして保存する

    1. 右クリック→印刷→「PDFとして保存」と操作する。

     

     ひとまず、ここまでで「電子書籍用EPUBデータ」を「ページ番号入りPDFファイル」に変換することができました。お疲れ様です(パチパチ)

     次項にて、PDF用目次ページを別の方法で作る方法をお伝えしますので続けてお読みください。

     


    7−2.手作りでページ番号入り目次PDFファイルをつくり、原稿PDFと結合する

     紙媒体の本にはページ番号入りの目次ページが不可欠ですが、前項の「Vivliostyle Viewer」を使った方法で生成されたPDFファイルの目次ページは簡素なもので、こだわったデザインをつくるとなるとHTMLとCSSの知識が必要です。

     本記事ではVivlioStyleに頼らずに、目次ページを作る方法もお伝えします。

     といっても特別に難しいことはありません。とにかく「ページ番号入り目次のPDFファイル」があれば良いわけです。それと原稿データのPDFファイルを組みわせるってことです。

     例えば本記事でも紹介したCanvaを使い、挿絵ページを作成する感覚でページ番号入りの目次ページをPDFファイルで作成する、という方法なんていかがでしょうか。これならペイント感覚でつくれますし、背景画像なども直感的に置けちゃいます。つまり力技です(笑)

     方法はなんでもいいので、ページ番号入り目次のPDFファイルを用意しましょう。

     ここまでをやって、「ページ番号入り目次のPDFファイル」をつくれたら、「ページ番号入りの原稿PDFファイル」と結合しましょう。

     お手持ちのツールでできればいいですが、お持ちでない方はオンラインサービスを使うのが簡単です。

     一例として下記のサイトを紹介します。

     

     上記のように複数のPDFファイルを組み合わせて、ページの削除や位置の入れ替えができるツールやウェブサービスはぐぐればたくさんでてきます。ご自身の環境にあったものを探してみてください。

     


    7−3.ペーパーバック用の表紙PDFデータをつくる

     ペーパーバックの表紙の場合、表の表紙だけではなく、背表紙と裏表紙を含むデータが必要となる為、電子書籍用に作成した表紙だけのデータは使えません。ファイル形式もPDFのみです。

     こちらもCanvaを使って作成します。つくりかたは丁寧に解説されている下記サイトを参考もしてください。

    ※ページが削除されているなど、見れない場合はこちらの保全用PDFページをご活用ください。

     

    1. ペーパーバック用原稿ファイルをKDPのコンテンツ編集からアップロードし、プレイビューを確認してページ番号を控える。
    2. KDP公式ツールの「KDP表紙計算ツール」に、制作するつもりの本の情報を入力する。
    3. 生成されたテンプレートをダウンロードして、中に入っていた型の画像をCanva上にてアップロードし、背景として活用して表紙データをつくる。

     


    おわりに

     ここまでやればKindleペーパーバックを出版する為に必要なファイルが揃います。ぐぐれ!ばかりのように思えるかもしれませんが、KDPの本のつくりかたは年に何度か変わるのがこれまでの傾向ですので、「ぐぐって調べる」はKindle本を出版するにあたっての必須スキルだと思ってください。

     本記事でお伝えした方法で作成した電子書籍とペーパーバック本が、こちらの記事で紹介しているものになります。ぜひご確認ください。

     

     わからないことは私もできるだけ助力しますので、お気軽にコメントで質問してください。

     

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